風に吹かれているようなのだが・・

軽度の鬱状態である日々の出来事やら関心事を、眠る前に記しておきたい、

認知症の高齢者(?)に、思いを馳せた夕刻から夜。。

雨音がやんできたため(一軒屋なので、雨音ですぐわかるのです)スーパーに買い物に出かけた。 購入するものは、ほぼ連日同じものなのだけれど、、

だから極力、レジの方々の噂話にならぬよう日々違うレジの方にお願いする癖がついている。(笑)なんにも話に出てきていないとも思いますが。(再笑)

 

そんな調子で夕刻に、丁度スーパーの駐車場に入ろうとしたとき、老人がこちらを見ながら、私の車のすぐ前を急に横切ってきた。運転には十分配慮しているつもりではあるが、すでにスピードも落としていたため接触事故にはいたらなかった。が、一瞬ヒヤッとして汗が吹き出た。

しかし、その老人はこちらがスピードを緩めたにも関わらず、再度、自分の車の前を横切ってきたのだ。 

ん。不可解だ。どういうことか、得も知れぬ不安が湧いてきたが、その表情がなんとなく険しい。私に敵意があるのだろうか、というよりは、もしかして何かに怯え、何かを探しているような、、、いや、後になって思えばのことだったが…

そのまま、私の車を素通りして走りさっていくその姿を見ながら、少し戸惑いがあった。 自分で整理しながら、もしかしたら

認知症高齢者であったのだろうか? 大変、一見の方に対し失礼ではあるが、そういう懸念が心に湧いてきた時には、スーパーでレジを済ませて駐車場に入る時だった。 

 

エンジンをかけながら、先ほどの方はどこに行ったのだろうかという考えが湧いてきて、ハンドルを握り、ライトをつけた瞬間、目の前に、そう目の前のブロック塀を背にして座り込んでいたのだ。こちら(私を)を見ながら…

 

私を、待っていたのだろうか、いや、どう記憶をたどっても会ったことはない(それほど冷静でもなかったが)。なにか、私の運転の出だしの交錯に文句があるのだろうか。もしかして私が誰かに似ていたのだろうか??

でも、でも、単なる散歩? いや

それとも、SOS,or 家から徘徊してきた認知症高齢者なのですか?

 

わたしは、思考回路の殆どがしっくりと流れないまま、車を発進させた。サイドミラーでその方を見ていたが動く気配もない。でもこちらを凝視している(ように見える)。彼(年長者に失礼ですが)の思いはどこに向かっているのか?

ふと、最初の考え、認知症高齢者なのだろうか、という考えが次の交差点あたりで、自分の中でしっかり現実感を帯びてきた。

引き返すべきか、いやそうだろう。そうすべきだ。私はすぐに交差点をUターンし、さきほどの場所へ向かった。 しかし、そこには誰もいなかった。

ん、これは。どういうことだ、なんだったのか、確か駐車場を離れて5分と経っていないはずなのだが・・ その間に、、

 

私は、現実の何かを確認する余裕もなく、警察に連絡を入れた。先ほどからあった事実を伝え、もしかしたら云々という自分の感じたことを手短に喋った。警察も私の携帯で、すぐにGPSか何かで位置確認もされ、とりあえずお互い言われるまま、聞かれるまま順次応じていた。

 

電話を終えてから、急に、なぜあの時、彼にひと声かけなかったのだろう、という気持ちが湧きあがってきた。 それくらいの分別は持ち合わせている自分であると信じていたのに・・

 

もし、彼がその後、事故もしくは事件に巻き込まれ大変な状況になっていたら、どうするのだろうか。 わたしは、自分の不甲斐なさを恥じながらも、もしかの時の自己保身の弁明さえ考えていた。

その後、警察からはなんの連絡もなかったが、少し落ち着いて自分の行動の選択の有り様に思いを馳せていた。

 

経験のないものに対したとき、ひとは不安や、おそれを抱く。その真っ最中には理性なんて働かない。自己防御に走る。動物と一緒だ。(これは、自分に限っての話です)

理性なんて、あとでスゴスゴ顔を出す程度だ。

いや、認知症の高齢者ではなかったかもしれない・・

きっと、認知症の高齢者であるかもと察し、行動するべきだったのだろう、、悶々と自答を繰り返す。

 

どこに行かれたのでしょうか?

どうかご自宅に帰っていらっしゃいますように。。。(願)

 

火急の時にできる判断や、未経験への対応についての訓練および教育もされていない不甲斐ない自分である。 

恥ずかしい限りであるが、私は何の使命を受け生を受けてきたのか、そんなことまで考えてしまいとても滅入った。皆目、何らの見当もつかなくなり、自己嫌悪に苛まれた夕方から夜の出来事でした。

 

しかし同輩よ、どんどん増えていくぞ。

これから、社会が大きく変わる転換の時期だ。 

この国は、我らが今まで経験したことのない超高齢社会だ。。

が、だから、何をしたら、どうしたらいいんだ?んん、、、??

 

あなたは、目の前を歩いているご老人を、認知症高齢者なのか、ではないのか判断できますか? それを察するためにどのような声掛けができますか。